ダイヤモンド買い取り国ランキング調べてみた

世界でどこがダイヤを買っているか気になりました。調べたらアメリカ、中国、日本の順でした。もっと多くの外国でいっぱいダイヤが買われているのかと思ったら、日本はおもなダイヤ買い取り国だったとは。

近年中国も、大きな大きなダイヤのエンゲージリングを好きになってきたのだそうです。

消費国と言ってもダイヤは消費されて消化されてどこへいくでもないので買い取り国と解釈してみました。

ダイヤモンドはいったいどこからくるのか。ダイヤの産出まで流通をさかのぼっていくと、アフリカでとてもおそろしい武力による内戦ともからんでくることを知ってしまうとすごく複雑な気持ちになるのですが、ダイヤに限らずその石の産地での値段と日本で買う値段には価値の生まれ方のしくみが大きく関係すると思うのです。たとえばぶどうにしても、産地の岡山あたりのピオーネにしても、おおつぶで見栄えの良い美しさランクAAAみたいな糖度の高い希少なものを現地の人は食べずに都心の仲買人が高値をつけて買っていきますね。地元のひとには見栄えはあまり関係ないでしょう。

本まぐろでもふぐでも、長年の信頼を築いた仲卸し業者にしか仕入れることができない高品質の魚というのは、産地の人にとってみれば、競って奪い合うプロに回せば高値が付くわけですからわざわざ見栄えのいい方を食べる必要がありません。

ダイヤモンドにしても、ルビーにしても同じしくみ。たとえば今のミャンマー昔のビルマで採れるルビーを現地で買うのと、日本で買うのと単純な比較は質を抜きにはできません。同じような赤い石でもぴんからきりまで品質が異なります。地元のミャンマーのひとに消費されるというより、ルビーをありがたがる外国の輸入筋が傷一つ無い大きくて透明でより美しい発色の希少価値の高いものを先にどんどん押さえてしまいます。ミャンマーへお買い物に出かけてもよほど専門家を同伴でないと需要の波から置いてきぼりをくった赤い石をつかまされてしまうことになります。産地で買えば安く手に入ると思っては間違い。外国から来た人間が買えるミャンマーのルビーと、選ばれて日本へ運ばれたルビーを大きさだけで単純に値段の比較はできないということです。現地の仏像のおでこにうめこまれているのもルビーなら、厳重に警報装置に守られてガラスケースの中でライトを浴びているのもルビーではありますが、質は同じではありません。いくら物価のちがう国で手に入れたとしても、ミャンマーで3000円の品質で買わされる同程度の品質の石が日本では30円で流通しているということがある。

100円ショップのダイヤモンドやすりも天然ダイヤなら、宝石店のジュエリーも天然ダイヤです。本物のダイヤであっても質が異なるもの。そこには価値と価格が厳密に定められています。

気を付けるべきは肉眼でのおおざっぱな大きさではなく、鑑識眼をもって見定める必要がある、”ジュエリーに成れる石”には”石ころ”と違う選ばれる理由が明確にあるのだと思います。

選ばれたあとは、大きく透明度の高いダイヤを輝かせるためには美しいカットで外から入った光を寸分こぼれ落ちることなく照り返さなければなりません。高度なカット技術であの、まるでダイヤの中に光るしくみが仕込まれているかのような鮮やかなビームを放つ。そのために惜しげもなく削り落される破片がメレダイヤになる運命、そのダイヤの粉が百均のダイヤモンドやすりに生まれ変わるみちのりがあります。天然ですから透明でない部分が混じるものもでてきます。そうなれば評価が下がるという相場になっています。もともとは地中奥深くに眠っていた石だなと実感できるダイヤもあれば限りなく透明なダイヤまで色いろです。茶色いダイヤモンドもおもむきがありそちらを好む方も。黄色がかっていてもダイヤはダイヤですし、濁っているのが地球からのめぐみと感じられるから良いのだと思えば大粒のダイヤが簡単に手に入るでしょう。

ルビーには化学処理して赤をより赤くさせる工程があります。焼いていないルビーと手が加わっているルビーがあります。そこの違いも流通価値を決定づけます。

天然の石にはあまりにもたくさんの物語がとり憑いていて恐いといってあえてキュービックジルコニアをエンゲージにするという価値観であれば、これも大粒のものをた易く手に入れることができます。