チタン光触媒の応用例 神宮前の旧アウディビル

明治通り神宮6丁目の氷山

 

 

 

 

一階建物の中に入らなくても正面の2機のエレベーターで上がれる造りでかつてはアウディが入っていました。2階へ上がるとアウディカフェがあり、車の商談ができるおしゃれなスペースで写真展も開催されたりしていました。その上は最初はヘアサロン、その後結婚式場がフロアーを増やしていきました。

うちから数100mの明治通り並びの氷山ビル(旧テナントアウディビル)からアウディが撤退してもう何年になるでしょうか?ここは外国人が足を停めて記念にシャッターを切っていく名所です。テナントとして入っていたウェディング披露会場のゴージャス極まりないきらびやかなシャンデリアもすべて撤退し中身は丸ごと全フロアーがスケルトン状態になり久しいです。年に1度の頻度で外資系のスーツを着た外国人ご一行様が案内されて物件を吟味しているところを見かけました。この度ついにNorges Bank Real Estate Managementは7割、東急不動産は残り30%の持分を取得し、ジョイントベンチャーに代わって表参道、青山のプロパティを管理することになり、5つの物件の一つがここなのだそうです。

ロケーションが良いことに過信し、コンテンツの魂をドライブする事に失敗した成れの果ての姿はここだけでなく、ご近所のB6ビルももぬけの殻となり再出発したのは記憶に新しいところ。ここicebergもどう命を吹き込まれるか楽しみです。

 

ここのガラスがきれいで、汚れなくて雨が降っても雫がまったく残らない、もう築11年以上になるのに出来たてほやほやのようにガラスが透明です。

酸化チタン(TiO2)の光触媒がここにも使われています。これは光触媒の効果によって油汚れが分解されること、また酸化チタンの酸素が光照射によって抜け落ち、これが水分子と反応して水酸基を作ることにより、表面と水分のなじみがよくなることによります。これによって汚れは洗い流され、長時間自己浄化効果=セルフクリーニング作用が持続されているそうです。

資料:光触媒の実用例と酸化チタン/文科省

資料:「二酸化チタンの光触媒」

二酸化チタン 有害物質の分解などにも適用されている例

建物概要
場所:東京都渋谷区神宮前6丁目/発注者:ヴェロックス明治通り特定目的会社/設計:シー・ディ・アイ青山スタジオ/用途:商業施設,事務所/規模:S造一部SRC造 B1,7F,PH2F 延べ4,412m2/工期:2004年8月~2006年4月
(東京建築支店施工)