純金と純チタンと純プラチナの見分け方とは

純金

造幣局の金の延べ棒も、スイス銀行の純金も正式な表記は今は1000ではなく999.9と刻印されています。

999.9と1000の間の999.98なのか999.998なのかが気になって調べていましたら止まらなくなりました。

999.9が不純で1000が正真正銘の「純」だと勘違いしそうですが、厳密に言えば1000は物理的にありえないので正確に表記するようになったということです。

指輪を借りに来た銀モノのスタイリストとその話をした事を思い出しました。なぜ1000がないのかと聞かれ、その答えに「だって地面を掘って鉱石から精製の過程を経て得る純金属に0.00001ほどの不純物を取り除くというのがありえないから1000というカンペキはありえないじゃないか?」と私個人の理解を説明しても時間がかかるので説明しなかった。。。

正直でよろしいという話とは裏腹に、大手メーカーさまが新金属スーパーウルトラマッハpt1000的な硬質プラチナというものを開発したとか、プラチナ500+純金500=1000という純貴金属と謳っているものも見つけてしまい、世の中1000をジュエリーのネーミングにしてしまっているなと感じました。よってプラチナ1000が純プラチナというには、はばかられるのではないか、微量のブレンド金属のせいでサイズ直しでひび割れが発生し受付られない事態も。それは微量の異種金属のいったい何がブレンドされているかは外見上判断つかないから。では999.9は品位として純金と呼んでよくて、999.91だとか999.98だとか、どこからが純金でなくどこまでが合金となるのでしょう。その結果混乱を招き、おかしなことに純プラチナがサイズ直しできないという風評となっていること。

本物の純プラチナならサイズ直し出来ても、プラチナ1000とネーミングされたサイズ直し不可の指輪が流通するというのには疑問を抱かざるをえません。

サイズ直しにはカットと接合がありそこにレーザー溶接が行われ接着剤として使う金属がともづけでなく、別モノになって、その後の使用により問題が起きてしまう。

金属を溶解させるメーカーさんと、リフォームを請け負う彫金のクラフトマンとは、ほとんど別業種になっているから、プラチナに対して微量に混入した金属は分かりません。

では、リフォームを持ち込まれた時、無理なく接合可能な純プラチナとはどうやって見分けるか?ですがその答えは変形歪みの痕跡しかないと思います。

愛用されてきた結婚指輪の年輪が純プラチナであれば傷だらけの変形著しいモノこそがプラチナ1000の証拠であり、不純プラチナ1000は硬いから合金だと判別できる、その一点になると。金もプラチナもホンモノとニセモノの見分け方は傷みが激しい方が本物みたいなことはちょっと悲しいような。だってニセモノじゃなくて目的は硬く丈夫な結婚指輪にするということですから。純信仰がこうなってくるのか。幸い不純物を混ぜなくてもそもそも硬い純チタンはそうしたニセモノとは縁がありません。

ジュエリーだから何度でも切って繋いで代々使うのだと言ってサイズ直しするという考えもあるでしょう。太って痩せてまた太ってその都度何度もサイズ直しすればいいのでしょうか?

私は切ってついでをやってしまったら結婚指輪じゃないのでは?と言いたくなってきます。継ぎ目がないように作るから純粋な繋がった輪こそがマリッジリングではないのですかと。外見上わからなくても切れ目があったらファッションリングと同じではないのですかと。繋がっていたいから結婚指輪をする意味が生まれたはずなのに。通常の貴金属は棒を丸めて純度1000に満たない=融点の低い金属を接着剤にして輪にしています。

プロドットコムの結婚指輪は継ぎ目をつくりません。大きくすることは出来ますし、痩せて指輪が抜けそうなほどゆるくなったら極細リングのストッパーをお作りして元のサイズに戻るまで対応出来ます。指の太さは往々にして変わるものです。